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bQ9100
平成20年1月号00
00東京都ラベル印刷協同組合
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編集:広報・情報システム委員会00
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  ●子年は新たなニーズの兆し
    平成20年元旦 理事長 弓納持昇
●組合役員としての自覚を
  専務理事 本間敏道
  ●人と人との付き合いを大事に
    青年部長 森田修
●創業時の原点に帰ろう
  協賛会会長 庄司昊明
  ●青年部がマレーシアで海外研修を
    DICや現地印刷会社を見学
●恒例の合同支部会を開催
  ラベルマーケティングセミナー開催
  ●No.68 健康がいちばん
    インフルエンザ大流行の兆し

子年は新たなニーズの兆し
平成20年元旦 理事長 弓納持 昇

 新年明けましておめでとうございます。旧年中は組合員・会友、そして協賛会の方々には格別のご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございました。
 昨年5月に私は渡邉前理事長の後を受けて、理事長と言う身に余る大役を仰せつかり半年以上が経過いたしましたが、理事長という役職の重さを日々痛感し、改めて歴代の理事長に敬意を表する次第です。
 さて、今年2007年、平成20年は果たしてどんな年になるのでしょうか。昨年の日本経済は原油価格の大幅な高騰で、あらゆる物が値上がりし、我々の業界でもタック紙が約20年ぶりの本格的な値上げとなり、先行きに大きな不安を抱えたまま、新しい年を迎えることとなりました。
 昨年の参議院選挙によって、与野党逆転のねじれ国会が生じ、安倍首相の突然の政権投げ出しと言う前代未聞の衝撃から、頼みの政治は波乱含みの政局で多くを期待することはできないようです。
 世界的な環境問題の高まりの中で、我々も否応なしにこの問題と取り組まなければならず、日印産連や連合会などの上部団体と連携して、GP(グリーンプリンティング)認定制度やエコアクション21などの取得を積極的に支援していくつもりです。
 また、昨年大きな社会問題ともなった、食品を初めとする表示の偽装問題についても、これを新たなチャンスと捉え、ユーザーに企画提案していける体制作りを、各社がしていかなくてはなりません。
 組合が今年度事業の柱にしている、『いかに創るかから、いかに売るかへ』と題したマーケティングセミナーも、すでに2回実施いたしましたが、これまで営業に力を入れていなかった多くの組合員が参加し、真剣に聞き入る姿が目立ちました。  たしかに我々業界を取り巻く環境は、厳しい物がありますが、我々の取組み次第では、まだまだ新たな市場を掘り起こすことは可能ではないでしょうか。
 もう一度自社の現状を見直し、本当にこれまで努力してきたのだろうかと問い直していただきたいと思います。 何もせず、ただ現状を嘆いているだけでは何も生まれません。
 今年は子年です。漢書によると「子」は「孳」(し:「ふえる」の意味)で、新しい生命が種子の中に萌(きざ)し始める状態を表しているとされています。
これを我々に当てはめれば、新たなニーズが生まれる兆しと見ることができるでしょう。
 どうか今年が皆様方にとって、ピンチをチャンスに変える年であって欲しいと願っています。そして私が就任の挨拶の中で述べた「組合事業への『参加』から『参画』へ」の言葉をいま一度思い出していただき、今後とも組合へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。


組合役員としての自覚を
専務理事 本間 敏道

 平成という元号もすでに20年目を迎えることになりましたが、その由来である『平らか成る』と言うその願いからは程遠いこの20年だったのではないでしょうか。
 さて、その平成20年、2008年は、いったい我々業界にとってどんな年になるのでしょうか。
 昨年末は原油の大幅な高騰を理由にした、タック紙を初めとする原材料の値上げのニュースで年が暮れ、新年早々暗い気持ちになっている方も多いのではないでしょうか。
 組合は昨年、3期6年理事長を務めた渡邉全理事長から、弓納持理事長へとバトンタッチが行なわれ、理事も大幅に若返りが図られ、新体制の下でスタートが切られました。
 新理事長の下、組合事業も継続性のあるものをメインにということで、平成13年に組合が実施した『活路開拓事業』で指摘された「いかに創るか」から「いかに売るか」へをテーマに、我々にもっとも欠けている
マーケティングに焦点を当て、清宮和夫氏に「ラベルマーケティングセミナー」と題して、年間3回の講演をお願いしました。
 すでに2回のセミナーを開催しましたが、我々にもっともかけていたマーケティングが、いかに大事な物であるかと言うことに、改めて気付かされた方も、多かったのではないでしょうか。
 特に組合員の中の、若手経営者の意識が、明らかに変わってきており、自発的に行動を起こす組合員がグループを作り、新しい物を生み出そうとしている姿は、心強いものがあります。
 組合の合併話は遅々として進んでおりませんが、大事なことは自分達の組合の力を付けていくことであり、組合員の数を誇る時代は終わり、組合も企業と同じ、その中身が問われる時代なのです。
 これからは何のための組合なのか、何のための連合会なのかといった声が、ますます強くなることは必至です。そのためにも我々組合役員は、その使命をさらに自覚して、組合本来の目的を忘れずに、さらに努力して参る所存です。今年もよろしくお願いします。


人と人との付き合いを大事に
青年部長 森田 修

 新年明けましておめでとうございます。皆様には、平素より青年部の活動に多大なご支援、ご協力を賜り誠にありがとうございます。
 青年部の活動におきましては、年3回の勉強会、定例会等、青年部員の積極的な参加により、毎回充実した行事とする事が出来ました。又、昨年11月には二年に一度の海外研修旅行を行いました。
 大日本インキ化学工業鰍フご協力により、D.I.C Malaysiaの工場見学、現地印刷会社PRACTIMAX社の見学等、大変中身の濃い研修旅行になった様に思います。今回は初めて、神奈川青年部との共催という形での研修旅行でしたので、準備段階では少し不安がありましたが、実際にはトントン拍子に進み、「また次回の研修旅行も共催できたら」という意見も出ていました。
 参加者からこの様な意見が出てくるのには、理由があると思います。それは、「人と人との付き合い」だと思います。例えば、今回の研修旅行の内容を、東京の会議室で聞いたらどうでしょう?「ふ〜ん、そうなんだ。」で終わってしまう内容かも知れません。しかし、それ以上に、移動や食事の時間に参加者同士のコミュニケーションが図られ、互いに理解を深め合えたからこそ、参加して良かったという思いがうまれてくるのだと思います。これは親協組、青年部に関わらず、同じ事が言えると思います。勉強会でも、一つのテーマについて、情報だけならばインターネットで容易に知る事が出来ます。しかし、そのテーマについての様々な角度からみた意見というのは、現場に出席しなければ得る事は出来ません。一つのテーマについて水と油の意見の持ち主が、勉強会の後の懇親会では、別のテーマについては同じ意見になるかもしれません。
 その様な「人と人との付き合い」を通じて、青年部員同士の理解を深め、また、見識をひろめながら、次代を担う経営者の育成に努めていきたいと考えています。本年もどうぞよろしくお願い致します。


創業時の原点に帰ろう
協賛会会長 庄司 昊明

 あっという間の一年が経ち、新しい年を迎えた。昨年後半は日本人としてまことに恥ずかしい事、即ち官僚の腐敗と世界平和貢献からの撤退と言う事件があり、いまだに尾を引いている。
 その中で私ども業界として未だに強く印象に残っているのが全日シールの年次大会だ。開催地が山形と言うのは良かったなと思う。
 東北シール組合の企画は成功したと誰もが思た筈だ。池原理事長は最後にフーテンの寅さんとなり、遠来のメンバーの疲れを癒した。この試みは温故知新≠フ精神と重なる物である。
 元々温故知新は昔のことを良く調べ、そこから新しい知識を得ると言う意味だが、現代では解釈の幅が広がり、知<vラス情≠ェ強調されている。
 今回はシール業界の古い歴史をよく知り、同業者である全日のメンバーをよく知り、今までの仲間との親交を通じて新しい活力にしたいという主催者側の以降が山形という素朴・人情の国を選んだ事と見事に合致,とてもよかったと思う。
 私はこの大会で、シール業界と協賛会が一体でなければならないと話した。ともすれば最も大事なシール・ラベルのあらゆる情報や人の採用など難しい問題から孤立しがちな各プリンターは、今こそ協賛会の情報を重視すべきと思う。
 それにはやはり組合という団結の力を大事にすることだと思う。組合が弱体化したら、売った、買ったの仕事の交渉力、監督官庁や学校への対応力などがまったくなくなる恐れがある。この辺のことに気付かないで業界の前進があるのだろうか。
 私どもが一口にシール業界と言うのは、イコール組合を指していっているのである。60年近くの昔、シールプリンターが小さいながらも,個々の力を合わせて全身を図ろうと決意し、組合を作った原点にもう一度立ち返るべきだと思う。
 だから組合が何かをしてくれるのではなく、自分たちで活きた組合を造るべきである.シール・ラベル業の本年の課題は山ほどあるが、先ず第一に組合の力を結集する第一歩から始めねば成らないと思う。


青年部がマレーシアで海外研修を
DICや現地印刷会社を見学
国により好みの色の違いにびっくり

 ラベル組合青年部は、11月22日(木)から25日(日)までの4日間、神奈川青年部との共催による海外研修旅行を実施しました。
 大日本インキ化学工業鰍フご協力によりD.I.C Malaysiaの工場見学、現地印刷会社のPRACTIMAX社の視察をしました。
 1日目は朝、成田空港に集合、約八時間のフライト後、夕方クアラルンプールに到着しました。ホテルにチェックイン後、夕食をとりながら、海外での注意点、視察の際の質問等確認をし、参加者同士の交流を図りました。
 2日目は、朝八時にホテルを出発し、約1時間でD.I.C Malaysiaへ到着。まず会社の概要を説明してもらいました。
 数年前まで3社あったインキ会社を合併、製造拠点を1ヶ所に集約し、業務の効率化を図っているとの事。3社合併後は日本人の新規採用はしていないので、現在日本人スタッフはいない。6ヶ所の支店を合わせて約420名のスタッフが働いていました。
 敷地内に8棟の建物があり様々なインキを製造しており、特徴的なのは、タバコパッケージ用のインキが多いことでした。
 タバコメーカーとの契約が多いため、他の東南アジアの国にも輸出しているとのこと。また、印刷周辺機器(CTP、レーザープリンタ等)の販売代理業にも力を入れており、意外なところでは、健康食品も手がけていること。
 原材料はタイから輸入し、マレーシアで加工していました。事務所を出て、工場を見学させてもらいました。建物毎に違う種類のインキを製造しているが、原材料や製造機械に日本のメーカーのものも目に付きました。
 インキの製造量は、白と黄が多い。なぜならマレーシアはインスタントラーメンの消費が多く、カップや袋に黄をよく使うからだそうです。オフセットインキ工場にある特練スペースでは、毎月1200件の受注があり、現在では50万パターンのデータベースを持っている。研究棟では色々なタバコの新作パッケージを見せてもらいました。
 ここではタバコ会社と直接やりとりをして、パッケージの色を決めている。最近はホイル紙に印刷するのではなく、紙にシルバーの印刷をしているとのこと。また、耐光テストをはじめ様々なテストをしていた。
 約2時間半の視察を終え、社長を交えたD.I.C Malaysiaのスタッフの皆さんと昼食をとりました。日本語を話せるスタッフは一人だけなので、みんな身振り手振りでマレーシアの事や、プライベートに関しての会話(?)を楽しんでいたようでした。
 昼食の後、現地印刷会社PRACTIMAX社に到着。まず、工場を案内して戴く。平圧6台、半輪転2台、間欠凸輪4台、フレキソ2台が1フロアに並び、オペレーターが整然と作業をしていました。プリプレス、資材倉庫等を見学の後、検品室へ。この会社では、検品は全て目視にて行っているとのこと。この日は、6〜7人でシートカット、巻取り等の検品をしていました。
 この後、事務所に移動し、会社の概要を説明して戴く。1999年に創業し、現在は、社員100名、年間売上高RM2400万(約8億円)。2交代制で社員のうち約半数が国外(バングラデシュ、ミャンマー、ベトナムが多い)からの労働者である。マレーシア国内の仕事はプロセス4Cが多いらしい。また、国外にも顧客を持っていて、日本のスーパーの仕事をしたことがあるそうだ。
 興味深いのは、国別に好みの色があることだ。マレーシアは黄、中国は赤、オーストラリアは墨や蓄光のシールが好まれているそうです。コストや単価などの質疑応答の後、約一時間半の視察を終え、クアラルンプールへ戻った。夕食の時には、一日の視察の感想を交えながら、オープンレストランでの中華料理を楽しみました。
 3日目は、クアラルンプールの市内観光をし、おみやげを買ったり、マーケットに出かけて市場調査(?)をするなど、各々マレーシアを楽しんだようでした。
 最終日は、朝8時にホテルを出発、再び約8時間のフライト後、成田空港に全員無事到着。楽しかったコトを胸に、それぞれの帰途に着きました。

■海外研修旅行参加者
東京都ラベル印刷協同組合
泣c潟^プレス印刷 森田 修 椛蜩激}ーク工業   清水 佳則 泣Aームシール 高橋 浩次 アイケイ印刷求@栗原 正文
神奈川県シール印刷協同組合
ナカムラ興業梶@仲村 政章 巨エ水マーク製作所  須原 篤 轄イ々木シール製作所 佐々木 兼一
東京都正札シール印刷協同組合
臼井印刷梶@臼井 伸夫

現地印刷会社PRACTIMAX社の前で DICマレーシアの正面玄関前で


恒例の合同支部会を開催
第2回目のラベルマーケ
ティングセミナーも開催

 組合恒例の合同支部会は12月6日(木)に、日暮里の『ホテルラングウッド』にて開催されました。
 午後4時からは、今年度事業の柱である『ラベルマーケティングセミナー』の第二回目が開かれ、講師の清宮和夫氏が一時間半にわたって講演、20名が熱心に耳を傾けました。
 今回は前回のアンケート調査を基に、市場の魅力、市場の伸長、市場規模は十分か、高い粗利率について分析・説明を行い、顧客セグメント別の目標設定、戦略スケジュールとして得意先の絞込みが大事とした。
 講演会終了後、別室に於いて忘年会が開かれ、挨拶に立った弓納持理事長は『ラベルマーケティングセミナー』を通して、少しでも皆さんが、自分たちの仕事に生かしていただければ幸いです。また、タック紙の値上げについては、メーカーサイドに、我々の厳しい現状を理解してもらうように申し入れをしており、連合会に対しては、得意先に説明できるような文書を連合会名で作成してもらいたいと要望しています」と語りました。
 この後渡邉顧問の音頭で乾杯し、恒例のビンゴゲームに興じ、最後に山本相談役の中締めで、午後8時過ぎにお開きとなりました。

ラベルマーケティングセミナー風景

No.68 健康がいちばん!
インフルエンザ大流行の兆し
風邪とは根本的に違う感染症

1.インフルエンザとは
 インフルエンザはよく普通のかぜ(普通感冒)と誤解されますが、ウイルスの種類が異なり、高熱がでるだけでなく、場合によっては重症化、合併症をも引き起こす恐れのある感染症です。 インフルエンザ対策のためにまず、インフルエンザとかぜ (普通感冒)との違いを正しく認識していただくことが大切です。

2.インフルエンザと風邪との違い
 インフルエンザと“かぜ”(普通感冒)とは、原因となるウイルスの種類が異なり、通常の“かぜ”(普通感冒)はのどや鼻に症状が現れるのに対し、インフルエンザは急に38〜40度の高熱がでるのが特徴です。
 さらに、倦怠感、筋肉痛、関節痛などの全身症状も強く、これらの激しい症状は通常五日間ほど続きます。
 また、気管支炎や肺炎を併発しやすく、重症化すると脳炎や心不全を起こすこともあり、体力のない高齢者や乳幼児などは命にかかわることもあります。

3.インフルエンザの型と流行時期
 インフルエンザウイルスはA型、B型、C型の3つに大きく分けて分類され、毎年流行を繰り返すごとに変異株がでています。特にA型は多くの変異株があり、世界的な大流行を引き起こします。B型も流行がありますが、C型は軽症のことが多いのです。
 インフルエンザA型ウイルスは渡り鳥などによって地球規模で運ばれており、どの型が流行かという予測は、地球規模の動向を解析して行われます。

4.ハイリスク群とは
 インフルエンザに感染すると、重症化や合併症を引き起こす可能性の高いグループのことで左記の方が当てはまります。 65歳以上の高齢者、 妊娠28週以降の妊婦、 慢性肺疾患(肺気腫、気管支喘息、肺線維症、肺結核など)、心疾患(僧帽弁膜症・鬱血性心不全など)、 腎疾患(慢性賢不全・血液透析患者・腎移植患者など)、 代謝異常(糖尿病・アジソン病など)、 免疫不全状態の患者

5.インフルエンザの日常生活での予防
 日常生活ではまず、体調を整えて抵抗力をつけ、 ウイルスに接触しないことが大切です。
 また、インフルエンザウイルスは湿度に非常に弱いので、室内を加湿器などを使って適度な湿度に保つことは有効な予防方法です。

6.新しい治療法・抗ウィルス薬による治療
 抗ウイルス薬は体内でインフルエンザウイルスの増殖を抑える薬で、 病気の期間と症状の重さを軽減する効果が優れています。インフルエンザウイルスの増殖を阻害するA、B型に共通な抗インフルエンザウイルス薬があり、吸入薬と経口薬、小児用のドライシロップが使用できます。
 A型にのみ効果がある抗ウイルス薬の経口薬もあり、いずれも健康保険が適用されます。ただし、治療効果をあげるためには症状がでてからなるべく早く服用する事が大切です。インフルエンザウイルスは体の中で急激に増殖する特徴があり、早期であればあるほど、体の中にかかえるウイルスの量が少ないので治療効果があがります。
 しかし、実際には「たいしたことはない」「今日は忙しい」などといって病院に行くのが遅くなりがちです。
 早めに病院に行って医師に相談する ようにしましょう。特にハイリスク群に当てはまる人は、ただちにかかりつけの医師か専門医に診てもらいましょう。

《参考資料》
http://influenza.elan.ne.jp/